要  望  書
平成22年7月30日

堀坂・六角坂の学童生徒母親有志
文京区道第207号線の交通規制の強化のお願い

いつも大変お世話になっております。標記の件につき、下記のとおり要望いたします。

要望の内容

(1)文京区道第207号線(通称「堀坂」)について、一方通行等の交通規制の強化を要望します。どのように規制するかについて、供用開始前に、周辺住民との話し合いに基づいて決定していただくよう、お願いいたします。
(2)堀坂の開発事業者に対して厳重な指導をお願いします。

上記要望の理由

(1)堀坂の交通規制を強化すべきであることについて

堀坂は文京区教育委員会により通学路に指定されており、多くの学童生徒が通学に利用しています。また、地域には高齢者も多く、歩行者の安全確保が必要です。堀坂周辺の道路で歩行者の死傷事故が発生していることも考えると、速度を落とさざるをえない構造の歩行者用通路の必要性は極めて高いです。平成20年10月28日には、堀坂について「緑地帯を伴う歩行者優先型の道路を整備し、歴史性に配慮した歩行者空間の形成に努めること」を求め、約650筆の署名付きの要望書が文京区長と文京区議会議長宛に提出されています。
現在、堀坂において拡幅工事がされており、近いうちに、6メートル道路(歩行者の通行のための部分を含む。)になろうとしています(なお、供用開始できる状態となるには、まだ多くの課題が残されていると思っております)。
堀坂の勾配は、18パーセントを超えています。都市計画法施行規則第24条では、道路の勾配は9パーセント以下(地形等によりやむを得ないと認められる場合は、小区間に限り12パーセント以下)、道路構造令第20条では、道路の勾配は9パーセント以下(地形の状況その他特別の理由によりやむを得ない場合12パーセント以下)と規定しています。堀坂の勾配は、これらの規定をはるかに超えています。
現在の堀坂は、幅員が狭小であることが逆に幸いして幅員1.5メートル程度の車両しか通行できません。しかしながら、拡幅工事後は幅員2.3メートル程度の車両も通行できるようになります。

今般、警察庁情報公開センターのご協力を得て入手した資料によると、小石川二丁目マンション計画を進めている事業者らは、この急峻な堀坂のうちの12パーセントの勾配の部分に、主たる駐車場の出入り口を設けようとしており、かつ、さらに15パーセントの勾配部分であって別マンション(セレナハイム小石川)の駐車場の真正面に、貨物車用の荷捌き・転回スペースとして駐車場を設置することを計画していることが判明しました。
この計画が、現在の交通規制のまま実行されてしまいますと、ただでさえ交通量が増える中、大型自動車に歩行者が巻き込まれる事故や車庫の出入庫時の衝突事故などが多発することは容易に想像できます。特にセレナハイム小石川の駐車場はマンション出入口とも共用されており、広場状の空地において児童小児が遊んでいる姿が頻繁に見られる状況です。このような場所の真正面に貨物車出入り口を設けること自体、常識を疑うものですが、このような計画がなさる状況においては、堀坂の交通規制を強化し、安全対策を真剣に検討しなければならないと考えます。

そもそも法令で規定する勾配を超えている堀坂に双方向通行を許すことは、非常に危険と考えます。一方通行等、交通規制を強化することが必要です。どのように規制するかについて、駐車場の位置とも関連してきます。供用開始前に、周辺住民との話し合いに基づいて決定していただくよう、お願いいたします。

(2)堀坂の開発事業者に対する指導について

本年5月26日に、堀坂の開発事業者は富坂警察署と協議を行っていますが、添付の通り、協議録に堀坂の規制緩和を検討する旨の記載があります。このことについて、富坂警察署に問い合わせた方の情報によると、これは設計者(株式会社日建ハウジングシステム一級建築士事務所)が一方的に協議録に残したもので、警視庁および富坂警察署は一切緩和を検討するように言っていない、開発事業者に厳重に注意したとのことでした。
上述の通り、堀坂の交通規制を強化すべきであるにもかかわらず、開発事業者の都合で、あたかも規制緩和の方針があるかのような状況を作出し、既成事実化しようとしたものです。今までの警視庁および警察署の住民に対する親身な対応に対する住民の信頼を根底から覆しかねない、問題行動と考えます。開発事業者に対する指導をお願いいたします。

以上

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